夢の話
こんな夢を見た。
横綱を張る兄弟力士が土俵に上がる。
土俵は屋外にあり、観客は多くない。二人とも稽古用の白いまわしをつけていて、髷も大銀杏ではない。弟の方は、明らかに困惑の表情を浮かべている。
以前、本場所で、兄弟が優勝決定戦を戦ったことがある。あの時も弟は困惑の表情を浮かべていた。結局、弟は本来の力を発揮できずに敗れた。
そんなことを思い出しながら、土俵を見つめる。
やがて軍配が返る。なぜか、立ち合いから兄が弟を逆さに抱え上げている。そのまま、もつれるように二人は土俵から落ちる。土俵がいつもよりかなり高く作られていたのに、その時、気づく。
弟は頭から土俵下に落ちた。兄は「しまった」という顔をして弟の足を引く。
しかし、弟はうつぶせのまま動かない。首の後ろから湧き水のように血が湧き出る。
ふと見ると、弟の頭から、白地に赤い筋が入った、植物の茎のようなものが、まっすぐ上に伸びていて、その先端は花火のように放射状に開いている。
ああ、神経がむき出しになってしまった、と直感する。彼はもう助からない。
弟の頭の向こう側では、糞便の色をした脳髄が次々と噴き出している。
コメント
コメントを投稿